「蕩減」には複数の意味がある。


文鮮明師が言う『蕩減』の99%は『蕩減』そのものの意味ではなない。
原義で言うことは1%未満
では外はどうなっているか? 「罪と蕩減復帰」(光言社)を例に概算比率を算出してみた。 

[目次]
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「蕩減」には複数の意味がある

【1】「蕩減復帰原理」を省略して「蕩減」と言うケース
【2】「蕩減復帰」を省略して「蕩減」と言うケース
【3】「蕩減条件」を省略して「蕩減」と言うケース
【4】「蕩減条件を立てること」を省略して「蕩減」と言うケース
【5】「蕩減」を原義で言うケース
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[検証]
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【1】「蕩減復帰原理」を「蕩減」と言うケース

<参考にした指導者の話>

「『蕩減』、正確には『蕩減復帰原理』。この用語は講論後半の最も中核となる重要な概念」(野村健二著「天下の愚論『洗脳の時代』を裸にする」大学と理想83年4月号)

<御言葉の例>

「蕩減という概念が分かるのかというのです」(「罪と蕩減復帰」P.218)

「私がこのような蕩減復帰原理を知っている立場で」(「罪と蕩減復帰」P.194)

この二文の意味をよく考察してみると、共に「蕩減復帰原理」という概念について語っている。即ち「蕩減復帰原理」を省略して「蕩減」と言うケース。


【2】「蕩減復帰」を省略して「蕩減」と言うケース

<参考にした指導者の話>

「日本の食口は、よく『蕩減』、『蕩減』と言いますが、正確には『蕩減復帰』と言わなければなりません。」(史吉子先生)

<御言葉の例>

「(米国は)間違ったことをすべて、世界的に『蕩減復帰』しなければなりません。…全てのものを代表的に『蕩減』しなければならない国だというのです」(「罪と蕩減復帰」P.205)

前文の「蕩減復帰する」と後文の「蕩減する」の違いは何か? 言う迄もなく同じ意味。即ち「蕩減復帰」を省略して「蕩減」と言っているケース。


【3】「蕩減条件」を省略して「蕩減」と言うケース

<参考にした指導者の話>

「(統一教会において)『蕩減』という言葉を使うときに、それは『蕩減』という言葉の意味を指していると言うよりも『蕩減条件』を省略した言葉として使われている場合が多いのではないでしょうか。」(韓国・大学語学講師)


<御言葉の例>

「『蕩減』を払うことなくしては復帰していくことが出来ない」(1974年1月15日「愛勝日の必要性)

「先生がそのような『蕩減条件』を払った」(「罪と蕩減復帰」P.37)

上の文の「蕩減を払った」と下の文の「蕩減条件を払った」との違いは何か? 言う迄もなくこれは同じ意味。
即ち「蕩減条件」を省略して「蕩減」と言っているケース。


【4】「蕩減条件を立てること」を省略して「蕩減」と言うケース
  (動詞の場合は「蕩減条件を立てる」を省略して「蕩減する」)

<参考にした指導者のお話>

「よく統一教会で苦行などを行うとき『蕩減する』と言いますが、これは正確には『蕩減条件を立てる』と言う意味であります。」(超教派部長)


<御言葉の例>

「再創造過程を通過するためには、必ず蕩減しなければなりません。蕩減条件を立てなければなりません。」(「罪と蕩減復帰」P.33)

前部の「蕩減する」と後部の「蕩減条件を立てる」の違いは何か? 言う迄もなく同じ意味。即ち「蕩減条件を立てること」を省略して「蕩減」と言うケース。

 ★注:原理講論の蕩減の説明部分がこのケースにあたる。


【5】「蕩減」を原義で言うケース

<御言葉の例>

「『蕩減』とは何であるかというと、百以下のものをもって、百と同じに認めてくれることです。」(1980年7月1日「蕩減の歴史的基準」)


これは文氏がたまに「蕩減」を原義で言うケース。
従ってこのように希に原義で使うケースでは、現状のように「indemnity(賠償)」という英訳の仕方では意味が通じない
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[比率]
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■「罪と蕩減復帰」(光言社)を例に算出した概算比率

1.「蕩減復帰原理」を省略して「蕩減」と言うケース(約3%)

2.「蕩減復帰」を省略して「蕩減」と言うケース(約83%)

3.「蕩減条件」を省略して「蕩減」と言うケース(約2%)

4.「蕩減条件を立てること」を省略して「蕩減」と言うケース(約11%)

5.「蕩減」を原義で言うケース(約1%)

飽く迄概算比率。厳密に見るとあのように短く抜粋された御言葉なので正確な判断は出来ない。「蕩減復帰」の中にも「蕩減条件を立てること」の意味にもとれるものや、「蕩減復帰原理」の意味にもとれるものもある。
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[解説]
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「蕩減」とは朝鮮起源の漢字語で、負債などの「減免」の意味で使われている言葉。一般に金融用語としてマスコミで頻繁に使われている。
また聖書の中に「罪のゆるし」の意味で数箇所使われているため、キリスト教会の説教の中でも頻繁に使われる。

キリスト教が「無条件のゆるし」の意味で使われるのに対し、文鮮明師が「蕩減」と言う場合、「ゆるしには条件がある」「条件を満たして初めて救われる」という主張が含まれている。
この「ゆるしの条件」を「蕩減条件」と言い、「条件を満たして救われること」を「蕩減復帰」と言い、そのような独自の概念を「蕩減復帰原理」と言う。

故に文鮮明師が「蕩減」と言うときは、これらのことを主張しているのである。
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